「見積書に『シリコン塗料』と書いてあったけれど、本当にこのグレードで大丈夫なのだろうか」
「フッ素や無機のほうが長持ちすると聞いて、どれを選べばいいのか迷っている」
このような疑問や悩みをお持ちではないでしょうか。シリコン塗料は価格と耐久性のバランスに優れ、現在の外壁塗装で主流になっている塗料です。ただし、住まいの状況によっては上位の塗料を選んだほうが結果的に得をするケースもあります。
本記事でわかること
- シリコン塗料の特徴と、主流になっている理由
- 耐用年数と費用相場の目安
- メリット・デメリットと、ラジカル・フッ素・無機との違い
- 「シリコンで十分」なケースと、上位塗料を検討したいケース
- 見積もりで確認したいチェックポイント
くらしラボは川口市を中心に、外壁塗装や屋根塗装などを行っています。建物や目的に合わせてシリコン・ラジカル・無機などの塗料を使い分けてきた経験もふまえて、シリコン塗料の選び方を解説します。
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外壁塗装のシリコン塗料とは?主流になっている理由

シリコン塗料は、価格と耐久性のバランスがよく、戸建て・マンションを問わず外壁塗装で広く選ばれている塗料です。
まずはシリコン塗料の基本と、主流になった理由を押さえておきましょう。
シリコン樹脂を主成分とする塗料
塗料は大きく「樹脂」「顔料」「添加剤」「溶剤(水やシンナー)」で構成され、塗料の性能を左右するのが樹脂です。シリコン塗料は、この樹脂にシリコン(シリコーン)を使った塗料を指します。
シリコンは紫外線や熱に強い性質を持ち、塗膜が劣化しにくいのが特徴です。表面に汚れが付きにくい「低汚染性」や、ツヤが長持ちする点も評価されています。
ただし、市販されているシリコン塗料の多くはアクリル樹脂などとシリコンを組み合わせた「アクリルシリコン樹脂塗料」です。シリコンの配合割合や設計は製品ごとに異なり、同じシリコン塗料でも性能には差があるものと考えておきましょう。
価格と耐久性のバランスで選ばれている
かつての外壁塗装はアクリル塗料やウレタン塗料が中心でしたが、より長持ちするシリコン塗料が普及し、現在では標準的なグレードとして定着しています。
横浜市が公開している外壁塗装の解説でも、シリコン塗料は耐用年数10〜15年で、価格と耐久性のバランスがよい主流の塗料として紹介されています。
参考:横浜市「【コラム】マンション外壁塗装の基礎知識:時期・費用・工事の進め方」(シリコン塗料の耐用年数を10〜15年とし、現在マンションで最も主流の塗料と説明しています)
取り扱う塗装業者やメーカーの製品が多く、施工実績が豊富な点も安心材料と言えるでしょう。カラーバリエーションが多く、色選びの自由度が高いのもうれしいポイントです。
シリコン塗料の耐用年数と費用相場

シリコン塗料の耐用年数は10〜15年が目安で、費用は建物の大きさや劣化の状態によって大きく変わります。
耐用年数と費用は、製品や建物の条件で幅が出る点もあわせて確認しておきましょう。
耐用年数は10〜15年が目安
シリコン塗料の耐用年数は、一般的に10〜15年が目安とされています。塗装会社やメディアによっては「7〜10年」「8〜12年」と紹介されることもあり、情報源によって数字はばらつきがあるのが実情です。
ばらつきが出る理由は、製品のグレードや立地条件、施工品質によって実際の寿命が変わるためです。日当たりが強い南面や、雨風を受けやすい面は劣化が早く進みやすいでしょう。
外壁を手で触って白い粉が付く「チョーキング現象」や、色あせ・ひび割れは塗り替えのサイン。耐用年数はあくまで目安として、実際の外壁の状態で判断するのが確実です。
費用は建物の大きさ・劣化状況・工事範囲で決まる
塗料メーカーのアステックペイントが公開している比較では、シリコン塗料の単価は1平方メートルあたり2,000〜3,500円とされています。実際の工事では、ここに足場代・高圧洗浄・下地補修・付帯部の塗装などが加わります。
参考:「シリコン塗料」で塗装をするなら絶対知っておきたいポイント!|アステックペイント(塗料メーカーによる塗料別の耐用年数・単価の比較を掲載しています)
くらしラボのよくある質問でも、外壁・屋根塗装の費用は建物の大きさや塗料、作業範囲によって数十万円から数百万円まで幅があるとご案内しています。ひび割れの補修やコーキングの打ち替えが必要な場合は費用が上振れするため、正確な金額は現地調査のうえ無料でお見積もりします。後半では、実際の施工事例の費用もご紹介します。
シリコン塗料のメリット・デメリット

シリコン塗料はコストパフォーマンスに優れる一方、上位塗料と比べると耐用年数が短いというデメリットもあります。
両面を知ったうえで、自宅に合うかを判断することが大切です。
シリコン塗料のメリット
シリコン塗料の主なメリットは次の4つです。
- 価格に対して耐用年数が長く、コストパフォーマンスがよい
- 汚れが付きにくく、ツヤも長持ちしやすい
- 製品の種類が多く、遮熱タイプや防カビ・防藻タイプも選べる
- 外壁だけでなく、雨どい・破風板などの付帯部にも使える
特に、外壁と付帯部の塗料グレードをそろえやすい点は見逃せません。付帯部だけ耐用年数の短い塗料を使うと、外壁よりも先に付帯部が傷み、見た目にばらつきが出てしまうためです。
外壁と付帯部をまとめてシリコン塗料で仕上げれば、次回の塗り替え時期もそろえやすくなるはずです。
シリコン塗料のデメリット
一方で、シリコン塗料には次のようなデメリットもあります。
- フッ素塗料や無機塗料と比べると耐用年数が短い
- 製品ごとの性能差が大きく、見積書の表記だけでは品質を判断しにくい
- 塗膜が比較的硬く、弾性タイプでない製品はひび割れに追従しにくい
長く住み続ける予定の場合は、塗り替え回数が増える分、長期的な総費用が上位塗料と変わらなくなることもあります。
また、モルタル外壁のように細かいひび割れが出やすい外壁では、弾性のある下塗り材や塗料を組み合わせる工夫が欠かせません。外壁材との相性を確認せずに選ぶと、本来の耐用年数を発揮できないおそれがあります。
シリコン・ラジカル・フッ素・無機を比較|外壁塗装の塗料の選び方

外壁塗装の塗料は耐用年数が長いほど価格も上がる傾向があり、シリコンはその中間に位置する標準グレードです。
主な塗料の違いと、長期的な費用の考え方を整理します。
塗料グレード別の耐用年数と単価
外壁塗装で使われる主な塗料を比較すると、次のとおりです。耐用年数は横浜市の解説(シリコン・フッ素・無機)をもとにしています。
| 塗料の種類 | 耐用年数の目安 | 価格の傾向 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| ウレタン | シリコンより短い | 安い | 安価で密着性がよい。付帯部の部分補修向き |
| シリコン | 10〜15年 | 標準 | 価格と耐久性のバランスがよく、現在の主流 |
| ラジカル制御型 | シリコンより長持ちしやすい | やや高い | 塗膜の劣化要因を抑える設計の塗料 |
| フッ素 | 15〜20年 | 高い | 紫外線に強く、塗り替え周期を長くしたい場合に選ばれる |
| 無機 | 20年前後 | 最も高い | 最も高耐久な部類。施工には高い技術が必要 |
横浜市の解説では、塗料は耐用年数と価格が比例する傾向にあると説明されています。実際の価格や耐用年数は製品・メーカーによって幅があるため、表は目安として捉えてください。
30年間の塗り替え回数で比べる
塗料選びでは、1回あたりの費用だけでなく「今後何回塗り替えるか」で比べる視点も役立ちます。
たとえば今回の塗装から30年間住み続ける場合、耐用年数12年前後のシリコン塗料なら、今回を含めて3回の塗装が必要になる計算です。耐用年数20年前後の無機塗料なら、2回で済む可能性があります。
塗り替えのたびに足場代や下地補修費がかかるため、長く住むほど上位塗料の割高感は小さくなるでしょう。反対に、10〜15年以内に住み替えや建て替えを考えている場合は、シリコン塗料のほうが無駄のない選択になります。
外壁塗装はシリコンで十分?判断の目安

多くの戸建てではシリコン塗料で十分ですが、今後の住まい方や外壁の状態によっては上位塗料が向いています。
判断の目安と、くらしラボの施工事例での使い分けを紹介します。
シリコンで十分なケース・上位塗料を検討したいケース
シリコン塗料で十分か、上位塗料を検討すべきかは、次の表を目安に判断してみてください。
| 判断のポイント | シリコンで十分なケース | フッ素・無機を検討したいケース |
|---|---|---|
| 今後住む予定の年数 | 10〜15年程度 | 20年以上 |
| 予算の考え方 | 今回の費用を抑えたい | 長期の総費用を抑えたい |
| 立地・環境 | 日当たり・雨風が標準的 | 日差しが強い、沿岸部など劣化しやすい |
| 外壁の状態 | 大きな劣化がない | 塗り替えの手間を減らしたい |
| 建物の用途 | 売却・建て替えの予定がある | 長く住み継ぐ予定 |
表の左側に多く当てはまるなら、シリコン塗料は十分に合理的な選択と言えます。右側が多い場合は、ラジカル・フッ素・無機との見積もりも比較してみるのが賢明です。
くらしラボの施工事例に見る塗料の使い分け
くらしラボの公式サイトで紹介している施工事例でも、建物と目的に応じて塗料を使い分けています。
- 埼玉県さいたま市の集合住宅『ウィンベルソロ大宮』:売却に伴うバリューアップが目的で、アステックペイントのシリコン塗料「シリコンREVO」を使用(外壁塗装・付帯部塗装・屋上防水工事、約450万円)
- 埼玉県川口市T様邸:ラジカル塗料で外壁塗装と屋上防水工事を実施(約3週間、130万円)
- 東京都小平市S様邸:「そろそろメンテナンスの時期」との相談から、日本ペイントの無機塗料で外壁・屋根を塗装(1ヶ月、180万円)
売却を控えた物件では、費用を抑えつつ見た目を一新できるシリコン塗料が適していました。住み続ける住宅では、ラジカルや無機といった長持ちする塗料を選ぶ判断もあります。
どの塗料が最適かは、外壁の状態と今後の予定を聞いたうえで初めて決まるもの。見積もりの塗料に迷ったら、現地で状態を確認してから比べるのが確実です。
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シリコン塗料で失敗しないための見積もりチェックポイント

シリコン塗料の外壁塗装で失敗しないためには、見積書で製品名・塗装回数・用語の違いを確認することが重要です。
業者に確認しておきたい3つのポイントを紹介します。
製品名・メーカー・水性か溶剤かを確認する
見積書に「シリコン塗料」とだけ書かれている場合は、メーカー名と製品名を確認しましょう。同じシリコン塗料でも、製品によって耐用年数や価格帯は異なります。
あわせて確認したいのが、水性か溶剤(油性)か、1液型か2液型かという違いです。
- 水性:においが少なく、住宅街でも扱いやすい
- 溶剤(油性):密着性・耐久性に優れるが、においが強い
- 1液型:そのまま使え、扱いやすい
- 2液型:使用直前に硬化剤を混ぜるタイプで、耐久性が高い傾向
どれが優れているかではなく、外壁材や周辺環境に合っているかが判断の基準になります。選んだ理由を説明してくれる業者なら、安心して任せられるでしょう。
3回塗りと塗布量が守られているか
外壁塗装は、下塗り・中塗り・上塗りの3回塗りが基本です。下塗りは外壁と塗料を密着させる役割、中塗り・上塗りは塗膜の厚みを確保する役割を担っています。
見積書に3回塗りが明記されているか、各工程の単価と面積が書かれているかをチェックしましょう。
塗料にはメーカーが定めた塗布量(1平方メートルあたりに塗る量)があり、薄く塗り伸ばすと本来の耐用年数を発揮できません。使用する缶数の目安を質問してみるのも、施工品質を見極める一つの方法です。
「シリコンコーキング」とは別物なので注意
「シリコン」という言葉は、塗料だけでなく外壁の目地を埋めるコーキング(シーリング)材にも使われます。シリコン塗料とシリコン系コーキングは、まったく別の材料です。
注意したいのは、シリコン系のコーキング材は上から塗料が密着しにくい性質を持つ点です。塗装する外壁の目地には、塗料がのりやすい変成シリコン系などのコーキング材が一般的に使われます。
DIYで目地をシリコン系コーキングで補修してしまうと、塗り替え時に撤去が必要になる場合もあります。目地の補修は自己判断で進めず、塗装とあわせて業者に相談するのがおすすめです。
まとめ|シリコン塗料は「今後の住まい方」で選ぶのがカギ

シリコン塗料は、耐用年数10〜15年が目安で、価格と耐久性のバランスに優れた外壁塗装の主流グレードです。
今後10〜15年程度の住まい方を想定しているなら、シリコン塗料で十分なケースは少なくありません。一方で、20年以上住み続ける予定や劣化しやすい立地では、ラジカル・フッ素・無機を比べる価値があるでしょう。
見積もりでは製品名・水性か溶剤か・3回塗りの有無を確認し、シリコンコーキングとの混同にも注意しておきたいところです。
くらしラボは川口市を中心に、外壁塗装や屋根塗装などを行っています。自社施工にも対応しており、外壁の状態と今後のご予定をうかがったうえで、シリコンを含めた塗料ごとの違いを比較してご提案します。
\シリコンで十分か、上位塗料にすべきか迷ったら/
まずはくらしラボの無料診断で、外壁の状態を確認しませんか